七つの時計 アガサ・クリスティー
クリスティー女史のセブンダイヤルズ\(^o^)/
貴族の元気玉お嬢様(バンドル)が好奇心旺盛に首を突っ込んで、殺人事件の謎に迫る。。。
語り口のしかけ(叙述トリック)で大ドンデンというあれだが、読者をうま~く誘導して、バンドルの立ち位置で視線を配るようになっている。
ゆえに、あとで読み返すと、あららこらら、そうきたか、とトリックのうまい配置ぐあいを確かめられて面白い。
大どんでん返しゆえ、えええ、と目を見開くバンドル。
最後にバトル警視が、犯人のひとりについてこうバンドルに言い聞かせる。
「悪い血を受け継いでいましたからね」
血とはあらがえない悪病なのか、、、
色男と美女の暗黒面という、つまりはそういう話だった。
しかし、バンドルが遊び人のダンディー系にはまったく興味がなく、人なつこい犬っころみたいな(笑)彼になびくのは、なかなか人を見る目があるではないか、というエンディングではあった。
クリスティー自身が「作者は嘘をついてはいけないが、事実をいくらか省略するのは許される」と言っているが、まさにその手法。
だから、文字を紙に書いたものを読む小説世界では通じるが、映像化はやや難しいとか言われるのだが…
これもしっかり映像化 ございます。なかなか面白いデキであった。
オリエント急行殺人事件などの名優ジョン・ギールグット氏が、おっとりのんきなバンドル・パパ役で秀逸。
かつ、DVD表紙の男優声が ささきいさお氏でびっくりであった。
DVDは廃盤なのかな?
レンタルで見かけたら、是非!