本の中の、大道芸人の父と息子

路上で歌い踊る。小説の中で扱われる大道芸人の話は、いつも、少しばかりもの悲しいです。

crispin

児童書もたまに読んだり❦

翻訳者の金原瑞人さんは、金原ひとみさんの御岳父というほうが通りがよくなってしまった昨今。

「クリスピン」

みなしごで放浪するしかなくなった少年が、たまたま大道芸人のクマみたいなおじさんと旅していく物語。

よくあるように、実はとってもいいところの子だったという展開ですが、最後の最後に、彼が選ぶ道がさわやかです。

実の父より、クマなのです!

と、これを読んで、たまたま同時並行的に読んだ漫画と同じものがあると思いました。


大矢ちきさんの短編「白いカーニバル」を彷彿とさせました。これも偽家族、偽父子もの。

そしてやっぱり、実の家族より、お金も名誉もない、ぼろぼろのおじいさんをチョイス。

こちらは、それがたいへんな悲劇の予感がしたままの終わりで、胸が痛くなるものでした。

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