ベルサイユのばら 池田理代子
現在、アニメ版がNHK-BSで放映中
実をいうと、観るのははじめて。
ずいぶん昔、原作漫画を友人宅でパラ読みしたことがある。
本編は、主役がみんな死んじゃったよ、という感慨。
一番強烈だったのが外伝の吸血鬼ホラー。夢に出そうな機械人形で怖かった。
そのまま月日は流れ。。。。アニメも舞台も知らず今日へ。
それが突然、今ここでデジタルリマスター放映。ひっさしぶりに原作と再会した感。
数回、視聴し、、、こんな展開だったっけ?(※いろいろ違うと後に知る)と古い記憶をかきわけていたのだが、
ええいままよ、とお初に文庫で買ってみた。
新エピソードも出ていたのでついでに。
[今更ちゃんと読んだ感想]
うろ覚えすぎ。ぱら読みでは理解できない 重っ!恋愛もつれ。
こんな懊悩する男女成長期もやもやを、歴史とからめて描いていたのか。。。池田さん24~25歳にして。
主役だったはずのアントワネットは間男フェルゼンの存在もあって、あまり好きになれない人だった。
視野が狭く、浅すぎる。すべてにおいて。。。綺麗だけどそれだけ。
輝かしいオスカルが主役をとってかわったのだな、と作品上の下克上を肌で感じた。
パッション、知性、繊細さ、行動力 ← 勝つモノなしのキャラ
昔読んだときにはさほど細やかに読み取れなかった、アンドレ君の懊悩っぷりがすごい。
みんなにダダ漏れなほど、片恋にのたうちまわっている。
空に向けて撃った! とキレ気味だったときは、、、すまないが読者は笑った。
これほどアップダウンはげしい従者の恋心を見せられると、さすがに軍神オスカルも気付く。
求婚者に「わたしが誰かに嫁いだら、たぶん生きてはいけないほどの男がいる」と、お断りするのが出色であった。←断るときは、ひとのせいにしないように、とも思う
ほんとに死にそうだよ、あのひと、という感じをひしひし察していた軍神。
ついに心が通じ、もうあの嵐のような感情がおさまるかと思いきや、男アンドレ34歳。
今度はリビドーでも懊悩する。←こういうのがリアルといえばリアルだが。
しかし念じれば通じる(ちが) 従者の長年の本願叶う。
よかった、これでアンドレ君もスッキリ闘いに臨めるというもの。。。。と思ったら、戦死してしまうのである。
翌日オスカルも戦死するわけだが、幼少時よりずっと一緒の彼ら。一日でも「影」を亡しに過ごした彼女の心情は、どれほどまでに心細く孤独であったろうか、とそこがいちばんかわいそうだった。
吸血鬼外伝は、強烈な印象だっただけあり、月日を経ての再読でも、よーーーーく覚えていた。
ちりちり頭のル・ルーちゃんが聡明でおてんばなのがこの章の救い。
しかしここでも、アンドレ→オスカルの恋情のコマなど読み落としていたところが多々あって、新鮮な読書体験だった。
[新エピソード版の11巻]
アラン編にて、少し長じて美しくオスカルにも似てきたル・ルー嬢に再会できたのが良かった。
アンドレ編は、時系列でいうと、恋人以上夫婦未満の蜜月期。
氷の女王オスカルが、恋人に注がれるほかの女の視線に敏感になっている。恋する女の冷静な観察眼が怖い。オチはいつもの、従者の恋は一途というやつで、オスカル様が、ふふんと満足げなのがゴチでした!
12巻が7月に発売
- ジェローデル編
- ジャルジェ将軍夫妻の出会い編
本編と新エピソードの間に、外伝シリーズというものがあったので、急ぎ買い足し。
電波なル・ルー嬢。いったい何者なのか! コナンみたい。
はと・むぎ ← 合い言葉が、、、なぜにw
“ベルサイユのばら 池田理代子” への1件の返信
現在コメントは受け付けていません。